フィラグリンとは、皮膚の角質層に存在するたんぱく質の1種です。
角質層のなかで水分を保つ働きをする天然保湿因子NMFは約半分をアミノ酸が占めていますが、これらのアミノ酸はフィラグリンが分解されて生成されたものです。
有棘層(ゆうきょくそう)で前駆体(ぜんくたい)のプロフィラグリンとして産生され、分解を重ねることで顆粒層(かりゅうそう)でNMFに変化することが分かっています。フィラグリンは保湿作用はもちろん、紫外線によるダメージを防ぐなど皮膚のバリアー機能も司っています。
フィラグリンは人間の表皮でしか作られないことが分かっています。フィラグリンが生成され続け、正しく働けば、肌の透明感や張りは守られます。しかしフィラグリンの生成量は幼児期が一番多く、その後減少していきます。
さらにストレスや紫外線といった外的な刺激を受けると、さらに生成量が減っていきます。乾燥した環境に肌が晒されていると、フィラグリンの量は低下し、結果NMFの量も減って乾燥肌になるということがを解明されました。ナイアシンアミドという成分はフィラグリンの合成を促す性質があるため、注目を集めています。
フィラグリンはアトピー性皮膚炎にも関連があります。2006年、イギリスの学者らが、多くのアトピー患者の原因遺伝子を操作しているたんぱく質がフィラグリンであることを発見しました。
またフィラグリンの異常は、尋常性魚鱗癬(じんじょうせいぎょりんせん)という皮膚病をもたらすことがあります。
尋常性魚鱗癬とは、いわゆる「さめ肌」のことで、皮膚が乾燥して、魚のうろこのように角質が厚くなる皮膚疾患で、フィラグリンが正常に生成されないと発症することが分かっています。
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