飽和脂肪酸とは、脂質の主要成分です。
脂肪酸はその分子構造における二重結合の数で分けられます。そのうち二重結合がなく、全ての炭素が単結合(飽和結合)しているものが飽和脂肪酸にあたります。
具体的には、バターなどに含まれている酪酸、ココナッツ油などに含まれているカプリン酸、やし油に含まれるラウリン酸やミリスチン酸などがこれにあたります。
飽和脂肪酸は常温では固体です。炭素の結びつきに酸素が侵入することが少ないため、酸化が起こりにくく安定しています。さらに融点が高いため、飽和脂肪酸を完全に溶かすには、やや高い温度が必要です。
その性質から石鹸などにも利用されています。特にパルミチン酸は、シャンプーや洗顔石鹸によく使用されています。パルミチン酸の化合物も多く、本来は水溶性のビタミンCを結合しパルミチン酸アスコルビルやビタミンA(レチノール)を結合したバルミチン酸レチノールなどは、皮脂になじみやすく高い安定性があります。
飽和脂肪酸は、肉や乳製品などの動物性の食品に多く含まれています。過剰に摂取すると、血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪を増やして、動脈硬化の原因の一つになります。
厚生労働省の調査によると、日本人の脂質の摂取は昭和30年には肉類からが1gで、1日の脂質摂取量の4.9%以下だったのに対し、平成3年には12.2gで1日の脂質摂取量の21.1%と約12倍に増加しています。
この変化が生活習慣病の増加につながっていると考え、飽和脂肪酸を多く含む動物性脂肪の摂りすぎに注意を呼びかけています。
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